うどん屋

仕事の帰りには、うどんが食べたい。
夏は冷たいぶっかけうどんを食べたらいいし、寒ければあったかいうどんをたべたらいい。
前の職場から離れるにあたり、引っ越した。その最大のデメリット、後悔といっていいのだろう。
それだけの価値を知らずに得ていたのか。


思うに、疲れた頭は糖分を欲しがっている。だが、体は疲労しているので咀嚼はしたくない。
そこで流し込む形で食べるものがよかったんだろう。
それに一緒に飲んだ酒だ。


では、ラーメンは選択したか。いや、ラーメンでは目的の炭水化物と同時に脂を取りすぎる。それにラーメン屋でビールはあっても、日本酒は無かっただろう。
近くに担々麺が美味い店があったが、うどん屋ほど通いつめなかった。
では、蕎麦は選択したか。あっさり流し込めるし酒もありそうだ。いや、店は無かった。
そして、そのうどん屋では人気が下火と言われる日本酒が店主の趣味で充実していた。


地元に帰ってきて就職してから、たまにそのうどん屋で腹を満たしたいと思うことがある。
たかがうどんなんだけど。そんなうどんを求めて店を探す。