縄文式土器

alrobill2008-04-02

JRのつり革広告に兵庫陶芸美術館縄文―いにしえの造形と意匠をやっているんだと。
そういえば縄文式土器を直接みた覚えがないので、 176号をひたすら北上し篠山にある美術館へ。
自分自身陶芸に心得がないが、遥か昔の人間が作ったものが目の前にあるという感動は確かにある。
記憶では縄文時代に彼らは狩猟を主とした生活様式で、ドングリクッキーを食べる。さらに魚介類が好きで、フグも食っていたとされ、犬を飼っていた(?)
時代の呼び名が石器時代というのでギャートルズを彷彿させてしまうのだが、やっぱ直接見るとギャートルズ的な誤解は解ける。


国宝の火焔型土器がいきなり展示されていて、こういうのはもったいぶるべきでは?と思ったが、一言で縄文時代と言っても、初期と晩期では時代の開きが1万年もあってそうもいかんのやね。社会の資料集などで見た火焔型土器だけでなく、展示されていた急須のようなもの、壷というよりか水瓶みたいにサイズの大きいものもある。
草創期に出土する火焔型土器は宗教的呪術的な用途とされ、後期や晩期となると出土する土器は実用性の高い土器となっていく。古い時代の土器の方が新しい造形と意匠に満ちるという縄文時代の層の厚さに驚かされる。実用性の高い土器ってつまり、弥生式土器に近いものがあり、自分には区別はつかへん。
改めて縄文時代に触れてみたが、社会見学って大事だ。


感想としては、土器を作った彼らは土のエンジニアであって、陶芸芸術のパイオニア、当時も今もその技術の奥深さを評価されるすごい人たち。
この時代でも、多分モテたのは肉をとってくる方で、ドングリクッキーを頬張りながら理想の女性像をデザインして土偶を作っていたのはオタクの方だろう。
その辺は今も昔もそんなに変わらへんのちゃうやろか。