姉が亡くなり、通夜と葬式を済ませた。その準備というのはうっとおしいくらい面倒で、「どの値段ものにするのか」「何人呼ぶのか」「お返しや食事はどれにするのか」などなど。家のことで何かあったら、姉がやっていたので、普段家のことを任せきりにしていたことを実感した。

 通夜、葬式の忙しさは凄いものだった。友人が多いなと母親と話をしていたので多めに用意したものの、始まって早々に足りなくなった。叔父は「会社勤めでもしてへんと、こんなに集まらないもんやのに」といっていた。通夜を執り行ってくれた神父さんからは「これは故人のお人柄ですね。」と言ってくれた。トイレに行く途中、すれ違いざまに話が聞こえた。教会の人といかにもな外人と話をしていて、「コンナコト、はじめてダーヨ。」と言っていた。葬式はこの神父さんだった。

 いなくなったと言えばそうやけども、神父さんの言葉を信じれば復活しとるわけで。旅行に出かけたと考えたら、少し楽になるかな。何がしんどいかといえば、見舞いなんかで来てくれた人にお子さんがいると抱っこさせてもらったりしながら、ボソっと「孫は女の子がええなぁ」といった母親の一言やったりする。

 水と石油と家族は大事や。無くなって大事なもんやと気が付くんやったら、今のうちに大事にしときなはれ。こんなことを酒を飲んだ勢いで、みんなに電話してみた。